桜や楓、菊や藤などの丸文を刺繍した、アンティークの名古屋帯です
織り込まれた市松文の金銀糸が煌めき、刺繍模様を引き立てます
生地は細かなしぼのある、柔らかな正絹で、裏地は艶のある繻子です

仕立て替えをしたようで、手先側に２か所、垂れ先近くに１か所の継があります

前柄（関東巻側）にシミがありますがうっすらしたものでさほど目立ちません（C)
又脇あたりに筋状のシミ（B)もありますが、脇で目につきにくい位置です
結ぶと隠れる位置ですが、無地場にキツめのアクや継ぎがあります（傷みの写真9・10枚目）
たれ先の締め跡の筋の筋はうすいもので、お太鼓結びに差し支えはありません
その他の細かな傷みの詳細は図と写真でご確認ください　（黒字：表、赤字：裏）

古いものにしてはきれいな印象です
アンテイークの味わい深い意匠を装いお楽しみください


文：阪井

*おおよその地色 - HTML code (E3D39D)

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